topreviews[瀬戸内国際芸術祭2010/瀬戸内海の7つの島+高松]
瀬戸内国際芸術祭2010

■豊島(てしま)

私がまだ岡山に住んでいた20年近く前、豊島はごみ問題でよくニュースに出て来ました。
(岡山と香川はテレビ局が同じなのです。)
しかし今回行って思ったことは、想像より緑が多く、島が広い、ということ。
報道というのは、ものの一面しか伝えないんだなと実感しました。



クリスチャン・ボルタンスキー《心臓音のアーカイブ》

家浦港から歩いて、大阪芸術大学豊島アートラボ《ノリとたゆたう。》を見学し、クリスチャン・ボルタンスキー《心臓音のアーカイブ》へ。
ぼんやりした電球の照明が灯された暗い部屋で、いろいろな人の心臓音が連続して流れます。
3D映像で体調を悪くなる人がいる、とニュースで言っていましたが、私はこのボルタンスキー作品で心臓が痛くなりました。
でも個人差もあることなので、他の人たちは「検査したい」と心臓音を採ってもらっていました。
再び家浦港方向へ戻る途中、オラファー・エリアソン《ビューティー》を体感しました。
昨年金沢21世紀美術館で、霧によるインスタレーションが印象的でしたが、今回の作品は細かい粒子のシャワーみたいなもので虹をつくっていました。
頭の中で原理は分かっていても、そんなことより単純にきれい。
写真撮影不可だったので、ぜひ実物を見に行ってください。


青木野枝《空の粒子/唐櫃》

バスに乗り、作品が集まる唐櫃地区へ。
まずは青木野枝《空の粒子/唐櫃》、天然水が沸き出るとても居心地のいい場所でした。
青木さんによると、彫刻作品がある隣の小屋(窓ガラスにも青木作品が貼ってあります)は、もともとパン工場だったそう。
ごくごくと水もいただき、集落を歩きます。


安部良《島キッチン》

いいにおい、と思ったら、レストランだったようです。


藤本壮介《もうひとつの島》、日比野克彦《瀬戸内海底探査船美術館「一昨日丸」》、Team BankArt Setouchi《続・朝鮮 通信使プロジェクト》、林舜龍《国境を越えて海》、内田晴之《豊島彼岸花プロジェクト》

壁に張られた案内板からも分かる通り、1つの家屋に合計5作品が入っています。
ちなみにこちらを見ているのが、美術ジャーナリスト村田真さんです。


藤浩志《こんにちは藤島八十郎》


一見アートがあるように見えませんが、藤浩志いえ藤島八十郎の住居です。
ここで絵本づくりをしている藤島八十郎。
あちこちに藤浩志作品もありました。

本当は森万里子作品を見たかったのですが、村田真さんに「すごい山深いところにあるらしくて一日がかりらしい」と聞いて、断念。
アート鑑賞は、やはり険しく厳しい道のりなんですね。

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