■犬島
犬島は歩いてまわることができる島、島民以外の車は乗り入れできないようです。
そんな小さな島では《家プロジェクト》が展開されています。
《家プロジェクト:F邸》(柳幸典/妹島和世/長谷川祐子) |
庭に花が咲きほこるF邸では、柳幸典による「目」の映像が映し出されています。
壁一面に投影されたぬめぬめした目の表面を見ていると、なにか見ているものが映し出されており、吸い込まれそうな気持ちになります。
遠くからでも「ここにアートがある」と分かる、きれいな建物。
焼板(やきいた)と呼ばれるこの地方独特の家に比べて、すのこのような木肌の家の白さがとても目にしみます。
《家プロジェクト:中の谷東屋》(妹島和世/長谷川祐子) |
するすると小道をたどると、うさぎの耳のようなステンレスの椅子が見えてきました。
この椅子は島のあちこちで見られるので、アイコンのように配置されているのかもしれません。
くつろぐにしては、日差しもあり、暑そうです。
《家プロジェクト:I邸》(柳幸典/妹島和世/長谷川祐子) |
そのまま道なりに歩いていくと、今度はガラス張りの建物が出て来ました。
木造建築ばかりなので、この透明なガラスがきれいすぎて異様です。
しかもレース編みのような模様が入ってます。
ここで着替えたりするのも恥ずかしいし、友達とおしゃべりしたら蒸し暑いだろうなあ。
いろいろ想像してみますが、この非現実すぎる建物に「きれい」以外の感覚は持てませんでした。
私が行った日には、自動ドアのようなものは開かなくて、この中に入ることはできませんでした。
すると神主さんが登場、始まったばかりで、祈祷もまだだったのでしょうね。
そしてまたせまい道を歩いていると、きれいな建物が見えて来ました。
《家プロジェクト:S邸》(柳幸典/妹島和世/長谷川祐子) |
私が行った日はまだ完全に中を見ることができず、隠し撮りのような撮影です。
柳さんのネオンの日の丸がこうこうと光を放っていました。
それにしても、外のまぶしさと建物のきれいさに、目も心も奪われてしまいます。
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