topreviews[あいちトリエンナーレ2010/愛知]
あいちトリエンナーレ2010


宮永愛子《結-ゆい-》

素材にナフタリンを使って、場所や時間のつながりや経過を暗示する宮永愛子。
画像は、ボートの中に靴のナフタリン彫刻を置いた作品。
かつて名古屋城建築の際用いられた「木曽檜」は、川を使って運搬されている。画像にはないが、このボートのそばには「塩の糸」が下げられている。これは、堀川(名古屋市内を流れる川)の汽水を採取し、含まれている塩を結晶化させて作ったと言う。

川・舟・汽水とナフタリン彫刻。これらの共通項は「つながる」。
宮永の作品は、(ナフタリンの残量で)トリエンナーレの開始と終了の時間を経過を見せてくれる作品でもある。


ジャン・ホァン Zhang Huan 《ヒーローNO.2》

うなだれ、崩れかけた巨人。耳の形や、耳標(牛の個体の番号札)などから、このボロボロの皮は、牛の皮であることがわかる。都市の真の姿は、こんなに疲れきっているのか。諸問題が肥大化していることすら気付かぬまま動き続ける都市。真の姿を知ったところで、動き続けるしかないのだ。


フィロズ・マハムド Firoz Mahmud 《Sucker's wfp21》

この戦闘機は「豆」でできている。
貧しい国民からの納税金で、高価な戦闘機を購入する国への批判が窺える。ここにある「まつり」とは、「政」なのか。

他エリア・長者町会場では、歴史や人の「街エネルギー」でいっぱいです。
特に、渡辺英司さんと北川貴好さんの作品は、必見です!
淺井裕介さんも、古いビルの一室で、恐ろしいほどしっかりと、重厚に描きまくっていらっしゃいます。
「都市の祝祭 Atrs and Cities」は、10月31日まで続きます。
どうぞ足をお運びください。

次回のレポートは、本展覧会で大人気だった西野達さんのインタビューです。
お楽しみに。


「キッズトリエンナーレ」

子どもたちが、おもっきりアートを楽しんでいるところです。
この激しさ!いいなあ。
終日、子どもたちで満杯でした。

 

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