開いてみてどうか、なんて、まだ分かりません。 藤田 三上さんのホームページにあるブログ日記に、「男30にして立つ」なんて書いてましたが、まだ他に同じくらいの年齢の人がギャラリーを開くと言うのはないですよね。 三上 恵比寿にあるタケフロを運営している竹崎君とか、僕と一緒にレントゲンヴェルケで働いていた笹原ユカさんとか、そう多くはないけれど、難しい中でも頑張ってる人たちが出てきています。でも、なかなかできないですよ、僕だってたまたまそうなっただけだと思うし。 藤田 いやあ、有言実行でしょう。 三上 この建物は、オープン前日まで、展示どころか内装工事の作業をしていました。 設計してくれたデザイナーさんが、オープン前日に、僕にこんなことを言うのです。 「この建物の中で、一番三上くんが若いのに、一番堂々としてるな」って。 藤田 面白いですね! 三上 僕はそれくらい気にしてないし、今もとても普通です。 藤田 でも他のギャラリストのように、有名な作家を育てたり、海外でも活躍できるアーティストの発掘、というような野望とかあるんでしょう? 三上 それはありますけど、まだオープンしたばかりでよく分からないです。 言葉にできない、ならない、という感じですかね。 来週になったら考えることにします(笑)。 藤田 作家を選ぶ基準はあるんですか? 三上 なるべく若い人、ですね。 でもこだわらないようにしたいんです。 こだわりを持つと、いろんなものにこだわるようになってしまうから。 とりあえず年内はいまの展示です。 来年1月はまだ未定ですが、楽しみにしておいてください。 藤田 既にあるギャラリーについてどう思いますか? 三上 皆個性が強すぎて一概に言えないし、正直、先導の方がいるから僕達も続くことが出来るわけなので。 藤田 そりゃ、そうですね。 三上 でも、ここの工事の期間にいろんな先輩の方から言われたことが、これくらいのスペースが一番やりやすくていいよ、だったんです。 やっぱ大きいギャラリーになればなるほどそれを維持することの大変さとかがそれなりに出てくるんだと思います。 だから、失敗しても被害が小さい今のうちに出来るだけ自由にやりたい事ができればイイなぁ、という気はします。 後ろばかり見てたら新しいことはできないと思うので。 藤田 こういうギャラリーにしたい、とかありますか? 三上 この建物は、小山登美夫ギャラリー、タカ・イシイ・ギャラリー、シュウゴアーツ、ヒロミ ヨシイと大きなギャラリーが入っています。 僕のギャラリーが、そういったギャラリーに付いていかなくてはいけないというプレッシャーもあります。 でも、僕なりに、どこまで外すか、ということも考えていってます。 藤田 はずす、とは? 三上 ドアに貼ってあるロゴを金色にしたり・・・。あと、愛があるギャラリーにしたいですね。