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さかぎしよしおうインタビュー
たんたんと
つみかさねていく

Yoshiou Sakagishi Interview

全体の大きさは、てのひらに入るくらい。
一粒の大きさは、本当にぷちっとした小さなサイズ。
それがさかぎしさんの作品。
でもさかぎしさんは、芸術の世界について毎日考え、毎日作業をしていく。
日々の積み重ねの大切さを、作品と言葉で教えてくれた。

INTERVIEWER 藤田千彩
8005  

さかぎしさんの過去・1


藤田
こんにちは。
さかぎしさんの作品、私は一番最初に見たのは4年か5年くらい前なんです。当時の私の日記にもありますが、ちゃんと記録しておきたいなと思ってて。
きちんとお話させていただいたのは去年のことで、そのときは80年代のことですっかり盛り上がりましたが。

さかぎし
そうですね。森美術館「六本木クロッシング2007」のトークのあと、藤田さんがイラストレーターの都築潤さんといて。都築さんと僕は、その場で約20年ぶりに再会したんですよね。


藤田
びっくりしましたよね。いまは業界が違う二人なのに、お互い若い頃から作品を発表している関係で知り合いだったなんて。
今日はそういう80年代の活動からさかのぼって知りたいです。

さかぎし
ちょっと待ってね。
(ごそごそと棚からファイルを出してくる)


藤田
わ!これなんですか!!

a
「地・壁・室(ち・かべ・しつ)」展覧会のポスター<+ZOOM>
さかぎし
「地・壁・室(ち・かべ・しつ)」っていう、僕が大学に入って最初にやった展覧会のポスター(画像=a)ですね。


藤田
みんなパフォーマンスですか?

さかぎし
いえ、当時友達が住んでいた米軍ハウスでのインスタレーションです。
中村マサトって書いてあるのが、あの中村政人。
池宮中夫は、今は「ノマド〜s」というダンスカンパニーで活躍しています。


藤田
すごいメンバーですね。

さかぎし
「Ur」って書いて「ウール」って読むんですけど、学生時代にUrというグループで勉強会みたいなことをしていたんですよ。
例えば「銀座や神田は我々世代がきめた中心地じゃないよね」なんてことで、立川の米軍ハウスとか原宿のビルといった、銀座や神田以外の場所で展覧会をしていたんですけど、「地・壁・室」はその一発目でした。


藤田
以前お話を聞かせてもらったとき、六本木の玉椿というディスコがあって、そこでさかぎしさんは働いていて、都築さんは玉椿にあった展示スペースで展覧会をしていた、ということでしたよね。
ずっとさかぎしさんは玉椿で働いてたのですか?

さかぎし
ちょっとニュアンスが違いますけどね。
玉椿の従業員だったんじゃなくて、僕はアートプロデュースをしていた登川敬介さんという人の子分としてコーディネイトをしていたんです。
ですから玉椿のアートスペースは登川さんの仕事です。
玉椿や椿ハウスは、大物が勢揃いしていた伝説中の伝説みたいな場所で、関係者たちは今でも大切にしている歴史だから、正確に言っておかないと。


b
 
藤田
さかぎしさんと同じくらいの年齢の人たちから聞いたことがあります。
「今と違って当時の六本木は町として別格で、そんな中にあった玉椿はおしゃれだったよ」「椿ハウスのほうが新宿で行きやすかったし、入りやすかった」とか。
ところでこれは何ですか?(画像=b)

さかぎし
パフォーマンスですね。


藤田
どういった内容の?

さかぎし
いやぁ、小難しいもんですよ(笑)。


藤田
コムズカシイ?!

さかぎし
風船にアーティストとかヒストリーって書いてあって、それを力まかせにふくらましているんです。
 
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さかぎしよしおう
1961   米国オレゴン州に生まれる
1986   多摩美術大学卒業
1989-90   英国にて「何もしない」
1997-00   世をすねる

個展
1991   西瓜糖
藍画廊
1992   ギャラリエ アンドウ
1993   藍画廊
ギャラリーないとう
日仏学院ギャラリー
1994   ギャラリエ アンドウ
なびす画廊
西瓜糖
1995   ギャラリエ アンドウ
MAT
1996   ギャラリエ アンドウ
ギャラリーK
2000   ギャラリエ アンドウ
2001   ギャラリエ アンドウ
2002   ギャラリエ アンドウ
2003   ギャラリエ アンドウ
2004   ASK?(αMプロジェクト)
ギャラリエ アンドウ
2005   ギャラリエ アンドウ
2006   ギャラリエ アンドウ
2007   ギャラリエ アンドウ

グループ展
1992   神奈川県民ホールギャラリー「神奈川アート・アニュアル'92」
1993   ギャラリー手「カオスと秩序-芸術のアトラクター展」
1994   なびす画廊「金曜日のまれびとたち」
セゾン美術館「21世紀・的・空間」
MAT
1995   ギャラリーK「知性の触角」
ベイスギャラリー「線の動向展 -2 」
板橋区立美術館「線について」
スパイラル 「Art Garden #3」
1996   ガレリアラセン「ムルロアに咲く花プロジェクト」
佐倉市立美術館「体感する美術'96」
2002   京都芸術センター「プログラム・シード一<かたち>の生まれる時」
2005   愛知県美術館「アジアの潜在力」
2006   Beijing Tokyo Art Projects「意味の夜明け」
2007   ギャラリー册「尾崎翠美術館」
森美術館「六本木クロッシング2007」
神奈川県立近代美術館 葉山「プライマリー・フィールド」
ギャラリー・ハシモト「winter tales」
2008   デザインギャラリー1953「魂の表面ーSpiritual Surface」
さかぎしよしおうさん 
 



 

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