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本間純インタビュー


AOBA+ARTの場合

藤田
「AOBA+ART」は、横浜市の北部にある青葉区で開かれたんですよね。

本間
そうですね、この横浜市青葉区というのは、僕が生まれたころに出来た町なんですが、まったくの住宅街。
黄金町とまったく違った雰囲気の場所です。


藤田
黄金町と気持ちの切り替えが大変そうですね。

本間
うーん、それはなかったな。
むしろ「AOBA+ART」はディレクターとで、作品をつくる以外の仕事がたくさんあった。
「黄金町バザール」の制作中は、船の上での作業だったので、携帯を取るわけにもいかず作品をつくることだけに集中できました(笑)。
それぞれ全然違った環境で楽しかったですけどね。


  267の空(250年前にあった家々のポートレイト 267sky (Portraits of the houses there was 250 years ago)- 家のシルエッ トにくり抜かれた板、鉄、塗装 wood,steel,painted AOBA+ART 2008 photo - J.H

藤田
ディレクター業は初めてですか?

本間
初めてです。


藤田
大変ですね。
実際どうでした?

本間
自分の作品にいくつか候補がある中で、「今回、他の作家がこういうのを出すなら、自分はこういうふうにしよう」という、全体のバランスを見て作品をつくるということを初めて考えましたよ。


藤田
ディレクターとして他の作家にも言ったりするんですか?

本間
他の作家には特に言ってません。
今回はどの作家もどういう作品を出すかというのはある程度想定していたので。
もちろん、現場や実行委員との調整はしましたが。


藤田
住宅街だから、というような意識の違いとか得られたことってありますか?

本間
庭先に作品を置かせてもらったりするために、コミュニケーションをしたりする。
アートと生活の新しい関係の可能性やヒントがたくさんあった。
それは単なるコミュニケーションや美術と人のつながりや関係性だけではなくて、自分の表現にもつながっていくのだと思うんですね。
それはホワイトキューブで発表する作品にも影響を及ぼすと思う。


藤田
「AOBA+ART」ということは、これからもするんですか?

本間
「横浜アートサイト」の一環として「AOBA+ART」は今年も開催する予定です。
そこでいろんなアーティストが、住宅街でいろんな展示の実験をしたり、人と新しいコミュニケーションがあって、さらに新しい作品が生まれる、というような関係ができたら、すごく面白いことになるんじゃないかな。

 
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