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wanakio2005「まちの中のアート展」
「wanakio」のもうひとつの側面

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  バトンのかわりであるTシャツを渡しているところ  
作品展示だけではなく、「wanakio」は教育・普及の活動も行っている。
「トランス(※越境、交差を意味する)アカデミー」と呼んでいるが、アートに限らないイベントを毎週一回程度の割合で行っている。
「バトンゼミ」と呼ばれるトークイベントがある。(d)
一回目は宮城さんが「wanakioについて」をテーマにした話をし、それについて面白い意見や興味を持った人をその場で指名、二週間後のバトンゼミでその人が興味を持ったテーマで話をしてもらい、次回、また次回へとつなぐ。
‘発表’という‘バトン’を渡し合うことにより、世代や興味・関心の範囲を越えたディスカッションが行われている。
先日行われた「町歩き」のワークショップでは、「沖縄の公共施設を考える」をテーマに、前島アートセンターから首里までをバス、ゆいレール(電車)で往復、朝から出かけ、夜にその結果を発表した。
また、子供向けのワークショップも行っている。

「wanakio」を通じて

宮城さんは常日頃から、沖縄の状況をどうにかしていきたい、と考えている。
「wanakio」を通じて、沖縄にいろんな人が来る、と言うよりも、沖縄から発信して、あるいは、沖縄の作家が他で発表することで沖縄の現在を知ってもらい、沖縄のアートシーンを紹介できる、と言う。
また、今年の「wanakio」では、町おこしに興味がある人たちが多く協力している。
アートイベントであるはずの「wanakio」が、アート以外の切り口で多くの人を引き付け、多くの町を巻き込んでいく。
この旋風が沖縄を変えていく日は、そう遠くはないはずだ。

おまけ

e
f
 
g
 
 
私が行った日は「ジャーマンポテトクラブ」というイベントの開催日だった。
オチャメな名前でしょ?
その名前の由来は、ずっとじゃがいもを煮込んでいたドイツ人・ティトゥスさん。(e)
たぶん4時間以上煮込んでたと思うスープ(f)と、ドイツのパンとハム(g)。
この美味しい食事を食べながら、アートについて考えて、沖縄について考えて、「wanakio」について考えて
・・・でも待てよ、どうして私、沖縄でドイツ料理食べてるんだ?!
難しいことは抜きにして、前島アートセンターは楽しい場所だった。(h)
wanakio2005「まちの中のアート展」

那覇市内各所(前島3丁目地区、桜坂地区、農連市場など)
2005年11月18日(金)〜11月27日(日)
期間中無休/入場無料
 
著者プロフィールや、近況など。

藤田千彩(ふじたちさい)

1974年岡山県生まれ。
大学卒業後、某通信会社に勤務、社内報などを手がける。
美学校トンチキアートクラス修了。
現在、「ぴあ」「週刊SPA!」などでアートに関する文章を執筆中。
http://chisai-web.hp.infoseek.co.jp/

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