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[その形容詞を待ちわびる−小川良子]
ジョシュと暮らし始めてから大きな鍋が必要になった。大きな鍋は蛇口の先やシンクのへりにぶつかってうまく洗うことができない。
その日、使い込んだ黄色い一人暮らしの鍋が蛇口の下でくるっと回転したとき、ミランダにはこの生活のすべてが自分のサイズとは食い違ってしまったのだとわかった。そして広がる水しぶきの白さをしばらくのあいだ眺めていた。
小川良子
思いつきで書いた断片的な小説より
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