現代絵画を「プライマリー・フィールドU」展に見る
TEXT 菅原義之
東島 毅 《ここにある歴史について》《通り過ぎる場所としての絵画》 2006年 [参考写真]
小西真奈《浄土 2》2007 年 静岡県立美術館寄託 撮影:木奥惠三 Courtesy of the artist and ARATANIURANO
アートの現況はどうか。大きな物語のない時代、いろいろなタイプの作品が混淆しまさに混とんとした現代である。その中でそれぞれが思考を重ね努力して作り上げている様子が手に取るようであった。僅少例だが、時代の最先端ともいえる現代絵画の特徴を一部見ることができたのではないか、と思う。 この展覧会参加者7人は50年代生まれが1人、60年代生まれ3人、70年代が1人、80年代1人だった。欲をいえば特徴的だと思われる70年代生まれがもう少し欲しかったように思う。 当美術館行きは初めてだったが、かねてから行くつもりでいた。今回思い切って行ってよかった。いくつか発見があったからである。また、美術館の環境も抜群だった。葉山海岸際に建ち素晴らしいの一言。この日も天候良好、見学後「渚」に出て海を堪能、英気を養うに余り有るものがあった。展覧会の内容と環境の良さとが相まって満足した1日だった。