石川直樹(1977〜)のコーナーは写真の展示である。北極圏の作品、特別変わった住居のシリーズ、富士山を空から撮った写真、アルタミラ近くの洞窟内の撮影など広範囲にわたっていた。以前目黒区美術館で見て世界には不思議な光景があるものだと強く印象に残っていた。
石川は写真家であり、冒険家でもある。高校2年の時インドへの単独行がきっかけで現在に至るまで世界5大陸の最高峰を踏破したり、pole
to pole(北極から南極へ)のプロジェクトに参加するなど世界各地を旅している。想像もつかない極限状態に身を置き心に響く光景をひたすら写真に収めている。
石川の冒険は一般に考えられるものと異なるようだ。危険を冒して人の行かないところに挑戦し記録を残すのと異なり、精神的世界の発見を目指しているようである。