topreviews[Open Okinawa/沖縄]
Open Okinawa
 
 

ドアは開いた

TEXT 藤田千彩


ポスト・前島アートセンター

沖縄の現代美術界をけん引してきた前島アートセンターが今年10月にクローズした。
そしてさっそく次の動きとして、前島アートセンターがあった那覇市ではなく、車で小一時間の距離にある沖縄市(コザとも呼ばれる)で活動を試みる人たちが現れた。
今回紹介する「Open Okinawa」展は、半年前に横浜から沖縄市へ移住してきた介川貴晶とアーティスト5人による展覧会である。
アーケードが連なる商店街の奥まった場所にあるスペースが会場であった。

After closing the Maejima Art Center, Okinawa art scene changes.
I went to Koza city, the exhibition "Open Okinawa" started.


会場について

2階が展示スペースになっており、階段にはいくつかの小品が並べられている。
スペースの壁は白いものの、床はコンクリートむき出しである。
聞くと、参加作家である吉濱翔のアトリエだ、という。
路面に自分の商売品を置いている商店街という場所で、一見なにをしている場所か分かりにくい、入りにくい、と思わせたのは、そういった理由だったのだ。

There are 5 artists, Ryuichi Ishikawa, Kenji Urata, Aya Taira, Kei Sudo, Sho Yoshihama.


石川竜一《印画鏡》

浦田健二《ymk_002》

平良亜弥《Flying Verse》

平良亜弥《Flying Verse》


須藤系 左から《Sunday》《barfly》《本屋》《p.m》

吉濱翔《風呂桶とボウル》

アートとどう関わるか?

この展覧会場を見ていると、気付かされることがいくつかあった。

・あなたは、行ったことがないスペースだから展覧会に行くのか?
 逆に言えば、知らない場所に新しいアートは置かれていると思うのか?

・あなたは、名前を聞いたことがない作家だから新しいと思うのか?
 逆に言えば、知らない人が新しいアートを生み出すと思うのか?

・あなたは、よくあるコンテンポラリーアート作品だったことにがっかりしたのか?
 逆に言えば、どこかで沖縄っぽいものを期待しているのではないか?

アートに何を期待し、何を求めるのかは人によって異なるだろう。
動員数増加を望むなら、印象派の絵画を置けばいい。
世界に注目されたいなら、ビエンナーレ・トリエンナーレ作家レベルをそろえるべきだ。
お金を儲けたいなら、地元の陶芸など売れるモノを並べたほうがいい。

地域系アートイベントが流行しているのは、美術館やギャラリーにとどまらない、作品発表の場を拡大化することだけが目的ではないはずだ。
キュレーターの介川は、アートの地産地消を目指す、つまり、地域とアートの関わりを試み、地域住民にもっとアートを近いものにしたい、という。
アートとどう関わるか?
作家はただ作品をつくってるだけでいいのか?
キュレーターは自分の論を展覧会やアートイベントにしていくだけでいいのか?
私は誰に向かってアートを伝えて行くのか?
・・・この「Open Okinawa」展は、自分の存在意義さえも、いま改めて問われている気がした展覧会であった。

Are you imaged for Okinawa's domestic art?
Do you think unknown artists make new artworks?
Do you go the art space that is new?

Open Okinawa
2011年11月26日〜12月4日

space tropical(沖縄県沖縄市)

 
著者のプロフィールや、近況など。

藤田千彩(ふじたちさい / Chisai Fujita)

1974年岡山県生まれ、東京在住。アート+文章書き。
Live in Tokyo, Art writer and journalist.
chisaichan@hotmail.com / FACEBOOK chisai fujita





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